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退職金・失業給付を受け取った年のふるさと納税|控除上限額の目安に入るもの・入らないものと確認先

控除上限額・シミュレーション
本記事はPR(広告)を含みます。

年の途中で会社を辞め、退職金を受け取った、あるいは雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)を受け取っている年に、ふるさと納税の上限額の目安へそれらを入れてよいのか迷う人は多いと思います。本記事は、自治体や省庁の案内をもとに、退職金と失業給付がそれぞれどう扱われると案内されているかを整理するものです。個別の税額や上限額を計算・断定するものではありません。年の途中で転職・退職した年の収入の考え方や年末調整は年の途中で転職・退職した年のふるさと納税で解説しているので、そちらをご覧ください。内容は2026年10月に確認した時点のものです。

先に結論:退職金と失業給付は、別々の理由で目安に入らない例がある

整理すると、次のとおりです。

  • 退職金(源泉分離課税されるもの):受け取った年に住民税が分離して課税され、上限の計算に使う所得割額には含まれない、と八王子市と練馬区が案内しています。例外もあります。
  • 失業給付(雇用保険の基本手当):非課税とされており、住民税の対象にならない所得の例にも挙げられています。
  • 上限額の目安は、こうした案内の範囲では、退職前の給与などのほかの所得で考えることになります。ただし、金額の計算は本記事では行いません。

なお、退職金の扱いについて、総務省の明示的な記述は確認できていません。以下は、自治体や各省庁の案内を紹介するものです。

退職金:受け取った年に、住民税が分離して課税される

住民税は、原則として前年中の所得に対して翌年に課税されますが、退職所得は特例として、ほかの所得と区別して、所得が発生した年に課税されます。浜松市がそう案内しています(浜松市「退職所得に係る市民税・県民税」)。 税額は、退職手当等が支払われる際に支払者が計算し、支払金額から引き去って納入することになっています(同上)。 鹿児島市も、退職手当等の支払いをする際に事業所が退職所得に係る市民税・県民税を特別徴収する、と案内しています(鹿児島市「分離課税」)。 法律では、地方税法第328条が「退職所得の課税の特例」として、退職手当等に係る所得を他の所得と区分して課税する仕組みを定めています(e-Gov法令検索「地方税法」第328条)。 本記事では、条文の解釈には踏み込みません。

では、ふるさと納税の上限額との関係はどうでしょうか。八王子市は、控除限度額は主にその年の市民税・都民税の所得割額を基礎として算定されるとしたうえで、退職所得は「原則として、支払いを受ける年に源泉分離課税をしているため、ふるさと納税の控除限度額の算定に用いる所得割額には含まれず、ふるさと納税の控除限度額には影響しません」と案内しています(八王子市「退職所得は、ふるさと納税控除限度額に影響しますか。」)。 練馬区も、退職金を受け取った場合は原則として影響はなく、退職所得に係る住民税所得割額は、ふるさと納税の寄附金税額控除の対象となる住民税所得割額に含まれない、と案内しています(練馬区「質問7855:退職金を受け取りましたが、ふるさと納税の限度額を計算するときに影響がありますか?」)。

ポータルサイトの説明も参考になります。ふるさとチョイスのよくある質問には「退職金にかかる税金が上限額に影響する場合としない場合があります。」とあり(ふるさとチョイス「控除上限額の計算方法」)、ふるなびの公式ブログには「退職金は、原則としてふるさと納税の控除上限額に影響しません。」とあります(ふるなび「転職・退職後のふるさと納税ガイド」)。どちらも民間サービスの説明なので、自治体の案内とあわせて読んでください。

例外:分離課税にならない退職所得もある

退職金であれば必ず上限に入らない、とは限りません。八王子市は、所得税の源泉徴収義務のない事業所が支払う退職所得等の場合や、退職手当等の支払いを受けるべき日の属する1月1日現在、納税義務者が国内に住所を有しない場合等は、支払いを受ける年に源泉分離課税をしておらず、控除限度額に影響する可能性があると案内しています(前掲の八王子市)。 練馬区も「現年分離課税とならない退職所得の場合を除く」と書いています(前掲の練馬区)。自分の退職金がどちらに当たるかは、支払者や住んでいる市区町村に確認してください。

なお、所得税側で退職所得がふるさと納税の上限にどう関わるかは、本記事では調べていません。所得税側の扱いは、税務署や税理士に確認してください。

失業給付:非課税なので、所得に入らない

雇用保険の基本手当について、厚生労働省のQ&Aには、確定申告が必要かという質問に対して「雇用保険(基本手当)の給付は全て非課税ですので、確定申告の必要はありません。」とあります(厚生労働省「Q&A〜労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)〜」Q27)。法律では、雇用保険法第12条が「公課の禁止」として、失業等給付として支給を受けた金銭を標準として租税その他の公課を課すことはできない、と定めています(e-Gov法令検索「雇用保険法」第12条)。

住民税の側でも、東京都中央区は、住民税の対象とならない所得の例に「雇用保険の失業給付金」を挙げています(中央区「住民税がかからない方」)。 ふるなびの公式ブログも、「失業保険をいくら受け取っても、その金額は控除上限額を計算するための年収には算入されません。」と説明しています(前掲のふるなび)。基本手当以外の雇用保険の給付がどう扱われるかは、ハローワークや住んでいる市区町村に確認してください。

失業給付を受けている間は、上限額の目安が小さくなりうる

失業給付は目安に入らないぶん、受け取っている期間の給与がない、または少ない年は、その年の給与による所得が小さくなります。八王子市の案内のとおり、控除限度額は主に所得割額を基礎として算定されるため、給与が少ない年は上限額の目安も小さくなりうる、というのが仕組みからの考え方です(金額は計算していません)。収入が少ない年の考え方は収入が少ない年のふるさと納税で、上限額の調べ方はふるさと納税の控除上限額を調べる方法で解説しています。上限額がいつの年収で決まるかは、控除上限額の基準になる年収の記事をご覧ください。シミュレーターごとに入力欄が違うため、退職金や失業給付をどの欄に入れるか(入れないか)は、各シミュレーターの案内で確かめてください。

寄付先を選ぶときに使えるポータルサイトの一つに、次のサービスがあります。

さとふる

確定申告をするときは、退職所得の金額を書く

退職金を受け取った年に、ふるさと納税のために確定申告をする場合は、書類の書き方にも注意が必要です。国税庁は、「医療費控除や寄附金控除の適用を受けるなどの理由で確定申告書を提出する場合は、確定申告書に退職所得の金額を記載する必要があります。」と案内しています(国税庁「No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)」)。

寄附金控除のために確定申告書を出すときは、退職所得の金額も確定申告書に書く必要があります(国税庁「No.1420」)。書き方は、前の勤務先から受け取った書類や、税務署の案内で確かめてください。ふるさと納税の確定申告のやり方は、国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」にまとまっています。

確定申告をする年は、ワンストップ特例の扱いが変わることがあります。違いはふるさと納税のワンストップ特例のやり方と、前掲の転職・退職した年の記事で解説しています。

迷ったときの確認先

  • 前の勤務先(退職金の支払者):源泉徴収票や、退職金を受け取ったときの書類を手元に用意したうえで、退職金がどのように課税されたかを聞くことができます。
  • 住んでいる市区町村(住民税の担当課):自分のケースが上限に影響するかを、自治体の窓口で確かめられます。
  • 税務署・税理士:確定申告の書き方や、所得税側の扱いを相談できます。

自治体によって案内の表現が違うことがあります。本記事で紹介した八王子市・練馬区の案内も、ほかの自治体にそのまま当てはまるとは限りません。

個別の税務相談についての注意

本記事は制度の一般的な仕組みと自治体・省庁の案内を紹介するものであり、個別の税額計算や税務相談を目的としたものではありません。実際の控除上限額はご自身の収入・控除状況によって異なるため、必ず公式シミュレーターでの試算、または税務署・お住まいの自治体・税理士へご確認ください。

まとめ

源泉分離課税された退職金は、上限の計算に使う所得割額に含まれない、と八王子市と練馬区が案内しています。ただし、分離課税にならない退職所得は影響しうるので、支払者や市区町村に確認してください。雇用保険の基本手当は非課税で、住民税の対象にならない所得の例にも挙げられていますが、受け取っている期間は給与が少なく、上限額の目安が小さくなりうる点に注意が必要です。寄附金控除のために確定申告をするなら、退職所得の金額も申告書に書きます。所得税側の扱いは、税務署や税理士に確認してください。寄付を急がず、収入の見通しが立ってから決める進め方もあります。

ふるさと納税全体の流れは、ふるさと納税、初めての会社員が知っておきたい一連の流れで解説しています。

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au PAY ふるさと納税

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