ふるさと納税は、2026年10月1日から始まった指定対象期間から、制度の基準が一部見直されました。「何が変わるのか分かりにくい」という方に向けて、寄付する人(利用者)に関係することを中心に、総務省・ふるさとチョイス公式の情報をもとに整理しました。
結論:まず押さえておくこと
- 寄付する人の申込み方法や、ワンストップ特例・確定申告といった控除の手続きそのものは変わりません。今回の見直しは、主に寄付を受ける自治体側が満たすべき基準に関するものです。
- ただし、見直しに合わせて一部の返礼品が終了・変更されている場合があります。以前に寄付した返礼品や、お気に入りに入れていた返礼品にもう一度寄付したい場合は、各ポータルサイトで今の掲載状況を確認してください。
- 自治体側では、寄付金をどれだけ地域のために使えるかという基準や、返礼品が「地場産品」と認められるための基準がより明確になりました。
- 「特例控除額に193万円の上限ができる」という見直しは、2027年(令和9年)の寄付分からの話で、2026年の寄付には関係ありません。
寄付する人に関係すること:一部の返礼品が終了・変更されている場合がある
今回の見直しの中で、寄付する人が実際に影響を受けうるのは、主に返礼品のラインナップです。
ふるさとチョイスは公式ページで、2026年10月の制度変更に伴い、お気に入りリストや寄付カート内の品、過去に寄付したことのある品も、掲載終了などの影響を受ける可能性があると案内しています(ふるさとチョイス「2026年10月の制度変更に伴うお礼の品への影響」)。
どの返礼品がどう変わるかは、自治体や返礼品ごとに異なります。気になる返礼品は、各ポータルサイトの掲載ページで最新の状態を確認してください。
何が見直されるのか:自治体側の基準
寄付する人の手続きは変わりませんが、寄付を受ける自治体側の基準は次のように見直されました。総務省の報道資料によれば、今回の改正は令和8年(2026年)10月から始まる指定対象期間に係る指定から適用されます。主な改正内容は「募集費用の透明化」と「地場産品基準の明確化」です(総務省 報道資料「ふるさと納税の指定基準の見直し等」令和7年6月24日)。
寄付金を地域のために使える額の基準
これまでは、寄付を集めるための費用(募集費用)を、受け取った寄付額の5割以内に収めるという基準でした。2026年10月からの指定対象期間では、これに代わって、自治体が地域のために使えるお金(寄附金活用可能額)が、受け取った寄付額の52.5%以上であることが求められます。
総務省の通知では「寄附金活用可能額が、当該期間において受領する第1号寄附金(略)の額の合計額の100分の52.5に相当する金額以上であることとされていること」と書かれています(総務省「ふるさと納税に係る指定制度の運用について」令和8年6月26日総税市第71号)。また、総務省の説明資料では、この割合を段階的に引き上げ、2029年(令和11年)の指定以降は60%以上とする予定とされています(2026年:52.5%、2027年:55%、2028年:57.5%、2029年以降:60%。いずれも各年10月からの指定対象期間。総務省「ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)」令和8年3月24日)。
地場産品基準の明確化
返礼品が「地場産品」として認められるための基準も明確化されました。ふるさとチョイス公式によれば、主な内容は次の3つです(ふるさとチョイス「2026年10月の制度変更に伴うお礼の品への影響」)。
- 付加価値基準:地域内で生じた価値の割合を、価格をもとに算定することが原則になる
- 広報目的基準:自治体のロゴやキャラクターなどを使った品について、過去の配布実績の証明が必要になる
- 調達費用の適正性:一般的な小売価格に比べて、著しく高い価格で返礼品を調達することは認められない
変わらない基準:返礼割合3割以下
一方で、返礼品の調達費用を寄付額の3割以下に収めるという基準は、今回の見直しでも変わりません(総務省「ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)」令和8年3月24日、総務省「ふるさと納税に係る指定制度の運用について」令和8年6月26日)。
よくある誤解:「193万円の上限」は2026年の寄付の話ではない
ニュースなどで「ふるさと納税の控除に193万円の上限ができる」という話を見て、2026年の寄付に関係すると思った方もいるかもしれません。
総務省の資料によれば、住民税の特例控除額に新たに設けられる定額の上限(193万円。給与収入1億円相当)は、令和9年(2027年)の寄付分から適用されます。上限を超えた場合でも、基本分の控除は受けられるとされています(総務省「ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)」令和8年3月24日)。
つまり、2026年の寄付は、この上限の影響を受けません。 2026年10月からの自治体側の基準の見直しとは、別の話として区別しておきましょう。
まとめ
2026年10月からの見直しは、寄付する人の申込み方法や控除の手続きを変えるものではなく、主に寄付を受ける自治体側が満たすべき基準に関するものです。寄付する人として押さえておきたいのは、一部の返礼品が終了・変更されている場合があることと、193万円の上限は2027年の寄付分からの話で2026年の寄付には関係しないことの2点です。
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